専慶流 ダリア1

専慶流いけばな真樹会主宰/西阪慶眞作


直視的に見る現代花

 現代花では素材の質感、色、形に絞って捉えることから、ここではダリアを直視的扱いをした小品3点を紹介します。このような作品では素材の背丈も短かく扱うため、家庭栽培の素材でも気軽に楽しめます。個性ある器と調和をはかることがポイントで、種々試みると面白いでしょう。

 素材選び

ダリアは花店に出回ることが少ないので、自家栽培の切り花を素材とすることが多くなります。

 ダリアのいけ方

八重咲き大輪種は豪華さを表に出してボリューム感を表出させます。中輪、小輪は葉の表出にも気配りをします。

花店に出回るダリアの茎はまっすぐで変化がありませんが作例は自家栽培の中輪種で、茎の自由な曲がりを捉え、動きを求めたいけ方もいいでしょう。ここでは花本位に短く扱っていますので、素材は問いません。

菊やバラ、カーネーションのように一種でいけるより、多種多色混ぜにして、豪華な色を表出させます。

他の配材を組み合わせるなら主材ものはナナカマド、ソケイなど幹のはっきりしたもの。配材に使う場合は葉ものがよく、ダリアの葉と重複しない形、色から選択するといいでしょう。例えばアレカ椰子、ゴッドセフィアーナなど。他に枯素材が楽しめます。

 水揚げ方法

水切りの後、深水で養います。空洞植物のため、茎が割れないよう丁寧に切ります。


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